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WEDGE株式会社

印刷の常識をインクジェットと共に覆す

2023年6月、オーシャンテクノロジー株式会社が販売する「OT-2512 UVインクジェットプリンター」を新たに導入した経緯や効果について、代表取締役の細矢社長に話を伺った。

UVインクジェットプリンター導入の理由

お話を伺った代表取締役 細矢社長

当初は塗料の開発を主な事業としていたが、Pad印刷機・小型UVインクジェットプリンターを導入し大手筆記具メーカーのロゴマーク印刷を行ってきました。大手筆記具メーカーとのコラボレーション商品の加飾は行っているが、一般宣伝的なロゴマーク印刷は行っていない。
刷版が不要でフルカラーなのにインクジェットプリンターを使用した工業製品への加飾は少ない。採用されていない理由は2つあると考えている。
1つは、素材の種類に対してインクの変更が出来ない。インクジェットプリンターのインクは、メーカー指定の1種類のインクを使用し続けるため、そのインクの性能以上には効果が出ない。素材の種類が限定されてしまう。一方Pad印刷、シルク印刷は素材に応じて適合したインクを自由に選択可能である。インクジェットプリンターの苦手なところである。

もう1つは、量産時における繰り返し精度の担保である。多くのインクジェットプリンターのメーカーカタログでは精度±0.2mmになっている。
工業製品の製品精度は±0.1mmが求めらハードルは高いのである。しかし、インクジェットプリンターは高解像度の写真を印刷できる。もともと精度としては印刷機より高いはずである。

発想と工夫で難題を解決

そこでもっと高精度(1/100mmくらい)であるのではないかと考え、固定する方法や治具を見直し、開発し始めた。(特許も取得できた)大手筆記具メーカーに提案して採用に至った経緯をお話しすると、ペンの色識別表示は高級ペンでは行っているがコストや手間がかかる。多くのペンでは採用されておらず、簡易に処理されている。
それではデザイン的に安価なイメージになり、デザイナーの苦慮するところである。弊社の特許を使用すると生産性が向上し、コストも抑えられる。(300個を12~3分)大手筆記具メーカーにのみ採用され競争力も絶大である。インクジェットプリンターでも工業製品が出来る事が証明出来た。今までどこも出来なかった電気メーカーからの印刷依頼も来る様になった。
多くのクライアントやインクジェットプリンターユーザーは、工業製品への加飾は出来ると思っておらず、印刷の仕様を限定しているので出来る事は限られている。ユーザー側もリスクを持ってチャレンジすべきである。

HandTop製OT-2500導入の経緯

HandTop製OT-2500導入にあたり、弊社印刷技術を他クライアントに展開するのではなく大手筆記具メーカーに特化しての商品展開を考えた。製品の加飾技術は確立していたので限定商品に合わせ限定パッケージを製作したら面白いと考えた。当初パッケージ専用のインクジェットを検討していたが、決定的だったのは高低差(ギャップ)印刷が出来るという事だった。
これにより中身(製品)と包装の両面での展開が可能になった。実際、高低差(ギャップ)印刷が出来るか何度も確認し、通常2mmでボヤけるところが20mm近く再現出来た。とても信じられなかった。導入後も色々と実験をしながら商品開発を行っている。また、大手筆記具メーカーは海洋プラスチックの再生事業に取り組まれており、色々な成分が混ざっている特殊な樹脂で他社製インクジェットプリンターではインクの密着が出来なかったところHandTop製OT-2512では見事に密着出来た。インクジェット装置もさる事ながらインクも素晴らしいのである。

想いを言葉にして形にする

クライアントに対して信頼関係を築き、難題を解決してワンストップで仕事を受ける。経営・スタッフともにワクワクする面白い思いで仕事が出来る。幸福感・将来の夢があるのである。

更なる高みを目指し、インクジェットを通じて同じ様な会社とつながり、お互いの技術力を高めて行きたい。

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